新国立劇場 2022/2023 シーズンオペラ ヴェルディ『リゴレット』

Buongiorno a tutti!

東京フィルハーモニー交響楽団 2022/2023シーズンは、真摯な愛が招く父娘の悲劇 ヴェルディの人気作『リゴレット』が新制作で登場!

ビルバオ・オペラ公演より

ヴェルディのオペラの中でも1位、2位の人気を争う傑作『リゴレット』。富と権力にものを言わせ女から女へと遊び歩くマントヴァ公爵、 公爵に媚びを売る一方で娘を真摯に愛する父でもある道化師リゴレット、その娘で純粋一途なジルダを軸に、愛、呪い、復讐の悲劇 が繰り広げられます。オペラファンでなくてもつい口をついて出てしまう有名曲「女心の歌」をはじめ、「慕わしき人の名は」「悪魔め、鬼め!」など数々の名アリアも満載。ヴェルディならではの力強く情熱的な音楽が、清らかな純愛と娘を弄ばれた父の悲劇を劇的に 描き、観る者の心を揺さぶります。

注目のリゴレット役には、オペラ界で最も重要なバリトン歌手で、日本でも大人気のスター、ロベルト・フロンターリが登場。悲劇のヒロインとなるジルダには、19 年に『ドン・パスクワーレ』ノリーナに急遽出演し、日本のオペラファンを瞬時に魅了した新世代のコロラトゥーラ・ソプラノ、ハスミック・トロシャンがカムバック。遊び人マントヴァ公爵には、軽やかな声でヨーロッパの主要劇場を席巻するライジングスター、イヴァン・アヨン・リヴァスが新国立劇場デビューを飾ります。指揮はイタリア・オペラ界の重鎮マウリツィオ・ベニーニ。オペラファンには見逃せない顔ぶれです。

ヴェルディ中期の傑作にして人気作『リゴレット』。演劇と音楽の融合を目指していたヴェルディが円熟を迎えた時期の傑作で、深い絆で結ばれた父娘の悲劇が、演劇的な緊張感と劇的効果満点の音楽で綴られます。遊び人マントヴァ公爵に仕える道化師リゴレットは、公爵と廷臣たちが遊興を尽くす裏社会で媚びを売る生活。他ならぬ娘が公爵に弄ばれ、公爵への復讐を決意するものの、公爵を愛してしまった娘は殺し屋の前に身代わりとなって身を差し出す――。ヒット曲「女心の歌」をはじめ、「慕わしき人の名は」「悪魔め、鬼め!」など数々の名アリアで彩られる一方、美しい重唱が多いのも『リゴレット』の魅力。なかでも第 3 幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」は、オペラ史上最も美しい四重唱と言われています。ヴェルディによるオペラ化に不満を抱いていた原作者ヴィクトル・ユーゴーも、初演でこの四重唱に魅了され、一夜にしてヴェルディファンになったというエピソードも残っています。 エミリオ・サージ演出のプロダクションはビルバオ・オペラとリスボン・サン・カルロス歌劇場の共同制作で初演後、バレンシアのソフィア王妃芸術宮殿でも上演され、現代的な視点で作品の演劇性と登場人物の孤独とにクローズアップし、大成功を収めたものです。

指 揮 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ マウリツィオ・ベニーニ

演 出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ エミリオ・サージ

美 術 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ リカルド・サンチェス・クエルダ

衣 裳 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ミゲル・クレスピ

照 明 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ エドゥアルド・ブラーボ

振 付 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ヌリア・カステホン

リゴレット・・・・・・・・・・・・・・・・・ ロベルト・フロンターリ

ジルダ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ハスミック・トロシャン

マントヴァ公爵 ・・・・・・・・・・・・ イヴァン・アヨン・リヴァス

スパラフチーレ ・・・・・・・・・・・・ 妻屋秀和

マッダレーナ ・・・・・・・・・・・・・・ 清水華澄

モンテローネ伯爵 ・・・・・・・・・・ 須藤慎吾

ジョヴァンナ ・・・・・・・・・・・・・・・森山京子

マルッロ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 友清 崇

ボルサ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 升島唯博

チェプラーノ伯爵 ・・・・・・・・・・・ 吉川健一

チェプラーノ伯爵夫人 ・・・・・・ 佐藤路子

小姓 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 前川依子

牢番 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高橋正尚

合唱指揮 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 三澤洋史

合 唱 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 新国立劇場合唱団

管弦楽 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 東京フィルハーモニー交響楽団

芸術監督 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 大野和士

ビルバオ・オペラ公演より

【あらすじ】

【第1幕】マントヴァ公爵の宮廷。ある夜会にモンテローネ伯爵が乱入し、娘を陵辱したマントヴァ公爵を大声で非難する。道化師リゴレットは嘲笑するが、激昂したモンテローネ伯爵からマントヴァ公爵と一緒に呪いの言葉を投げられ、狼狽する。不具のリゴレットの生き甲斐は娘のジルダだった。彼は清純な愛娘が汚されるのを恐れ、教会に行く以外は外出も許さなかった。だが、学生に身をやつしたマントヴァ公爵が教会でジルダを見初め、隠れ家に忍び込んで娘の心を奪ってしまう。一方、公爵の威を借るリゴレットに我慢のならない廷臣達は、ジルダを彼の情婦と思い込み、鬱憤晴らしに彼女を誘拐する。

【第2幕】ジルダが何者かにさらわれて公爵が気落ちしていると、廷臣たちがジルダを誘拐してくるので公爵は喜ぶ。リゴレットは平静を装って宮廷に参内し、落ち着きなく娘の痕跡を探す。 その姿を、廷臣たちがあざ笑う。やがて娘が公爵の寝室にいることを知ったリゴレットは、怒り、 泣く。そして、動転したジルダから公爵の毒牙にかかったことを聞き、公爵を呪い、復讐を誓う。

【第3幕】殺し屋スパラフチーレの居酒屋。リゴレットはジルダと外に佇み、公爵が士官に変装して居酒屋で女と戯れる様子を見ている。居酒屋の女は殺し屋の妹マッダレーナだった。ジルダは公爵の本性を知るが恋心は消えない。娘を先に行かせたリゴレットはスパラフチーレに公爵殺しを依頼する。殺し屋が準備を始めると公爵に惚れた妹マッダレーナが反対し、口論の末「身代わりを殺して報酬だけせしめよう」と決着する。それを立ち聞きしていたジルダは身代わりになると決意、居酒屋に入り、スパラフチーレの刃を受ける。真夜中が過ぎ、殺し屋から死体の袋を受け取ったリゴレットは、そこに瀕死の愛娘ジルダの姿を目にする。ジルダは身勝手を父に詫びながら息絶え、リゴレットは呪いの恐ろしさに打ちのめされる。

ロベルト・フロンターリ Roberto FRONTALI

世界で最も重要なバリトン歌手のひとり。キャリア初期はベルカント、その後ヴェルディ、最近ではプッチーニやヴェリズモをレパートリーとする。90 年代初頭にメトロポリタン歌劇場、ミラノ・スカラ座へデビュー。特に重要な出演に、アバド指揮『セビリアの理髪師』、ミラノ・スカラ座で 10 年に渡りムーティと共演した『椿姫』『ファルスタッフ』『ドン・パスクワーレ』、メータ指揮『運命の力』『ルチア』『ファルスタッフ』、ザクセン州立歌劇場『ドン・カルロ』、フェニーチェ歌劇場『リゴレット』などがある。最近の特筆すべき出演に、ウィーン国立歌劇場『アドリアーナ・ルクヴルール』ミショネ、『シモン・ボッカネグラ』タイトルロール、メトロポリタン歌劇場、テアトロ・レアル『リゴレット』、ロサンゼルス・オペラ、ローザンヌ歌劇場『ファルスタッフ』、サンフランシスコ・オペラ『西部の娘』ジャック・ランス、ローマ歌劇場『カヴァレリア・ルスティカーナ』アルフィオ、サンフランシスコ・オペラ、フェニーチェ歌劇場、英国ロイヤルオペラ、ローマ歌劇場、新国立劇場『トスカ』スカルピア、ナポリ・サンカルロ歌劇場、トリノ王立歌劇場『オテロ』イアーゴ、メトロポリタン歌劇場『シラノ・ド・ベルジュラック』ド・ギッシュ伯爵、パリ・オペラ座『マクベス』タイトルロール、フィレンツェ歌劇場『ペレアスとメリザンド』ゴローなどがある。新国立劇場では 98 年『セビリアの理髪師』フィガロ、02 年『ルチア』エンリーコ、15 年『トスカ』スカルピアに出演している。

ハスミック・トロシャン Hasmik TOROSYAN

アルメニア、エレバン生まれ。当地で学び、数々のコンクールで優勝した後、2011 年よりアルメニア国立アカデミーオペラ・バレエ A.スペンディアリャン劇場で活躍。グレイス・バンブリー、テレサ・ベルガンサ、ミレッラ・フレーニ、フアン・ディエゴ・フロー レスなどのマスタークラスに参加したのち、13 年にはグラインドボーン音楽祭にツアー公演でデビュー、14 年、15 年にはロッシーニ・オペラ・フェスティバルに出演した。15 年にはフランダース・オペラ、17 年にはボローニャ歌劇場、フィレンツェ五月音楽祭、18 年にはハンブルク州立歌劇場、シャンゼリゼ劇場、19 年にナポリ・サンカルロ歌劇場、トリノ王立歌劇場など次々と主要な劇場にデビューを果たす。レパートリーは『イタリアのトルコ人』フィオリッラ、『新聞』リゼッテ、『夢遊病の女』アミーナ、『連隊の娘』マリー、『愛の妙薬』アディーナなどのベルカントの諸役を中心とし、ほかに『魔笛』夜の女王、『イドメネオ』イーリア、『ラ・ボエーム』ムゼッタなどでも活躍している。最近では、トリノ王立歌劇場『ラ・ボエーム』ムゼッタ、サレルノ・ヴェルディ歌劇場『リゴレット』ジルダ、カリアリ歌劇場『連隊の娘』マリー、アルメニア国立歌劇場『椿姫』ヴィオレッタ、ブエノスアイレス・コロン歌劇場『真珠採り』レイラなどに出演。新国立劇場へは、19 年『ドン・パスクワーレ』ノリーナでデビューし、超絶技巧と天性の表現力で話題をさらった。

ビルバオ・オペラ公演より

<インフォメーション>

新国立劇場 2022/2023 シーズンオペラ ジュゼッペ・ヴェルディ『リゴレット』
全 3 幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
※予定上演時間 2 時間 30 分
Production of ABAO Bilbao Opera
公演情報 WEB サイト:https://www.nntt.jac.go.jp/opera/Rigoletto/
公演日程: 2023年5月18日(木)19:00/21日(日)14:00/25日(木)14:00/28日(日)14:00/31日(水)14:00/ 6 月 3 日(土)14:00
会場:新国立劇場 オペラパレス
チケット料金: S:27,500 円 ・ A:22,000 円 ・ B:15,400 円 ・ C:8,800 円 ・ D:5,500 円・ Z:1,650 円 
前売開始: 2023年3月11日(土)
チケットのご予約・お問い合わせ:新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999 (10:00~18:00) 新国立劇場Webボックスオフィス http://nntt.pia.jp/
チケット取り扱い:チケットぴあ、イープラス、ローソンチケットほか
* Z席 1,650 円:公演当日朝 10 時より、新国立劇場 Web ボックスオフィスほかで販売。1人1枚。電話予約不可。
* 当日学生割引(50%)、ジュニア割引(20%)、高齢者割引、障害者割引、学生割引、当日学生割引(50%)など各種割引あり。*未就学児入場不可。

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