映画「帰れない山」

Buongiorno a tutti!

第 75 回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作「帰れない山」が、2023 年 5 月 5 日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国公開することとなりました。

【REVIEWS】

豊かで美しく、人間味があり、心に愛がある映画。

謎と情熱があり、山岳地帯での登山を体感し、高揚感を与えてくれる。

——— The Guardian

原作を忠実に映画化することに成功している。

ルーベン・インペンスによるアカデミー賞級の見事な数々のショットの一つ一つが千の言葉に

値する。美しく映画的な言葉で、作品が活き活きとし呼吸している。

——— Variety

監督による最高傑作で、壮大で純粋な作品。

彼らの葛藤がとても繊細で豊かに描かれている。

すべてのフレームに愛情が込められており、決して軽薄ではない明るさと希望がある。

——— Indie Wire

長い別離に耐え、長く続く友情の描写には、いくつもの感動がある

——— Hollywood Reporter

【北イタリア、モンテ・ローザ山麓を舞台に、かけがえのない友情を育み、やがて自分の人生と居場所を見つけてゆく、2人の青年の物語】

もう二度と戻らない時間だと知りながら、それでも人生はつづく。北イタリアの雄大なるモンテ・ローザ山麓を舞台に、青年ふたりの友情と成熟を描く、美しくもほろ苦い“大人の青春映画”がやってきた。

都会育ちの少年ピエトロは、両親と休暇を過ごした山麓の小さな村で、「この村最後の子ども」と言われる牛飼いのブルーノに出会う。一見対照的なふたりはすぐに親友同士となったが、やがて思春期のピエトロは父親に反抗し、家族や山からも距離を置いてしまった。

20 年後、ピエトロは父の訃報を受けて村に戻ってきた。結婚も就職もせず、未来の見えない日々を送るピエトロは、山での生活を続けていたブルーノと再会する。そこでピエトロは、ブルーノが本物の親子さながらに父親との時間を過ごしていたこと、この地に家を建ててほしいと頼まれていたことを知る。

自分の知らない父の姿を聞かされたピエトロは、失われた時間を埋めるため、ブルーノとともに父の願いを叶えることを決意。そして、自らの人生にも真摯に向き合いはじめる……。

【第 75 回カンヌ国際映画祭 審査員賞受賞作 国際的ベストセラー小説「帰れない山」待望の映画化】

本作は第75回カンヌ国際映画祭にて、審査員賞を受賞。ティモシー・シャラメ主演『ビューティフル・ボーイ』でドラッグ依存に苦しむ少年と父親の絆を描いたベルギーの俊英、フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン監督が、とあるカップルの情熱的な恋と喪失をめぐる代表作『オーバー・ザ・ブルースカイ』の脚本家シャルロッテ・ファンデルメールシュを共同監督に迎え、人生に立ち止まり、自分自身を見つめ直す大人たちの物語を丹念に紡ぎ出した。

夫婦であり親でもあるフェリックスとシャルロッテは、新型コロナウイルス禍の 2020 年に個人的な危機を迎えていたという。“この映画を撮ることで癒しを得られるかもしれないと思った”とも語るように、本作は監督ふたりにとって非常にパーソナルな作品。同時に、世界中の人々が立ち止まっていた時代を踏まえたタイムリーで切実な一本でもある。

原作は、現代イタリア文学の旗手パオロ・コニェッティによる『帰れない山』(新潮クレスト・ブックス)。世界 39 言語に翻訳され、イタリア文学の最高峰・ストレーガ賞やフランス最高の文学賞・メディシス賞(外国小説部門)など数々の文学賞に輝いた名著だ。日本でも海外文学ファンの心をつかんできたベストセラーが、瑞々しい筆致による自然描写と心理表現をそのままに映画化された。

【ルカ・マリネッリ × アレッサンドロ・ボルギ 実力派 美男俳優の競演】

主人公のピエトロ役は、『マーティン・エデン』で第 75 回ヴェネツィア国際映画祭の男優賞に輝いたルカ・マリネッリ。『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』ではイタリアのアカデミー賞と言われるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の助演男優賞を受賞し、Netflix 映画『オールド・ガード』ではシャーリーズ・セロンらと競演するなど活躍の幅を広げている。

親友のブルーノ役は、同じくダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で主演男優賞の受賞歴を持つアレッサンドロ・ボルギ。ノワール・アクション映画『暗黒街』や前日譚である Netflix ドラマ「Suburra -暗黒街-」のほか、人気サスペンスドラマ「DEVILS~金融の悪魔~」にも主演している人気者だ。

イタリア映画界屈指の評価を受ける実力派の美男俳優であるルカとアレッサンドロは、人生のターニングポイントを抑制された演技でじっくりと演じきった。監督のフェリックス&シャルロッテは、ピエトロとブルーノの友情に“ラブストーリー”としてアプローチ。ほがらかに笑い合う時間にも、黙して語らない姿にも、ふたりの繊細な心理をじわりと滲ませた。

そして本作のもうひとりの主人公が、物語の舞台である北イタリアのモンテ・ローザ山麓だ。長い歴史をたたえ、穏やかな時間が流れる、時には人々に試練を与えもする山は、ピエトロやブルーノ、ピエトロの父といった登場人物がそれぞれの生き方と対峙する場所。その悠久の自然を通じて、彼らは時間を超えた絆で結ばれていく。

第 74 回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『TITANE/チタン』で知られる撮影監督のルーベン・インペンスは、壮大な山々の存在感や、四季折々でくるくると表情を変える美しい風景を鮮やかに切り取った。ヒマラヤ山脈での撮影により、現地だからこそ映し出せた人間と山々の対比や、稜線を背にした目を見張る移動ショットなど、めくるめく映像美が全編にわたって展開される。

親友に敬意と羨望を抱きながら、父親との関係や人生に葛藤するピエトロと、生まれ育った山での暮らしにこだわるがゆえ苦悩するブルーノ。ピエトロの父の死をきっかけに、ふたりは広大な自然のなか、かけがえのない友情を育みながら、自らの生き方と居場所を見つけてゆく。「原作の忠実な映画化」「壮大で純粋な作品」「監督の最高傑作」と絶賛された、切なくて懐かしい、壮大な人生のドラマが誕生した。

オフィシャルサイト:http://www.cetera.co.jp/theeightmountains/

<インフォメーション>

『帰れない山』

 5/5(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国公開

監督・脚本:フェリックス・ヴァン・フルーニンゲン&シャルロッテ・ファンデルメールシュ 撮影:ルーベン・インペンス

原作:「帰れない山」(著:パオロ・コニェッティ 訳:関口英子 新潮クレスト・ブックス)

出演:ルカ・マリネッリ、アレッサンドロ・ボルギ、フィリッポ・ティーミ、エレナ・リエッティほか

2022年/イタリア・ベルギー・フランス/イタリア語/1.33:1/5.1ch/147分/原題:Le Otto Montagne/日本語字幕:関口英子/配給・宣伝:セテラ・インターナショナル/宣伝協力:ポイント・セット

© 2022 WILDSIDE S.R.L. – RUFUS BV – MENUETTO BV –

PYRAMIDE PRODUCTIONS SAS – VISION DISTRIBUTION S.P.A.

Avatar photo