イタリアで最も重要な音楽番組であるサンレモ音楽祭。第73回を迎える今年は、2023年2月7日から11日にかけて、RaiPlayにて世界同時放送を行います。
当日の放送をより楽しんでいただけるよう、イタリア文化会館のブログでは、ジャーナリストの磐佐良雄氏が4つの記事にわたって参加アーティストを紹介します。
ここでは新人予選大会サンレモ・ジョーヴァニを勝ち進んで、サンレモ2023本選への参加資格を得た新人6組を紹介します。
今大会は“新人部門なし”のルールですので、新人でもいきなり総合優勝を狙えます。事実、過去何度か新人が総合優勝してスターダムにのし上った実例もありますので、期待したいところです。
【サンレモ音楽祭2023】
会期：2023年2月7日（火）～11日（土）の5日間（日本時間では翌日未明の時間帯）
※日本からもネット上でリアルタイム＆後日のオンデマンドで視聴可能。
https://www.raiplay.it/programmi/festivaldisanremo
ジャンマリア
gIANMARIA
サンレモ・ジョーヴァニ2022優勝者。ヴェネト州ヴィチェンツァ出身・20歳の男性シンガーソングライター＆ラッパー。13歳から音楽にのめり込み、オーディション番組Xファクター2021で2位となって知名度を上げました。
出場曲：Mostro
※自身も曲作りに参加。
シャリ
Shari
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州モンファルコーネ出身（ウーディネ育ち）・20歳の女性歌手。10歳で音楽に目覚め、声楽とピアノのレッスンを始めています。2015年にオーディション番組Tú sí que valesに出場して注目を集めました。2016年には声楽トリオIl Volo（イル・ヴォーロ）のツアーに帯同しています。2019年にはBenji＆Fede（ベンジー・エ・フェーデ）へ客演した楽曲で、2021年にはラッパーSalmo（サルモ）への客演した楽曲で、それぞれゴールドディスクに認定。ブラック・ミュージックやソウルの影響が感じられる逸材。
出場曲：Egoista
※シャリ自身に加え人気ラッパーSalmo（サルモ）が曲作りに参加。
コッラ・ズィオ
Colla Zio
2019年ミラノで結成された5人組のヒップホップ系ヴォーカル・グループ。ライヴ活動を中心に実績を重ね、2022年夏は第一線で活躍するラッパーたちの前座を多数務めて知名度を上げました。
出場曲：Non mi va
※メンバー5人の共作。
セトゥ
Sethu
リグーリア州サヴォーナ出身（→ミラノ育ち）・25歳の男性シンガーソングライター＆ラッパー。芸名は米デスメタルバンド、ナイルの2012年のアルバムタイトルから取られています。幼い頃に音楽に目覚め、まずはパンクロックのスタイルから活動を始め、やがてヒップホップにてんこうするようになりました。2022年9月、『MTV New Generation』で“今月のアーティスト”に選出されたのを足がかりにサンレモ音楽祭への道を進みました。
出場曲：Cause perse
※双子の兄弟Jizとの共作。
ウィル
Will
YouTubeで自作曲を披露する活動を始め、2019年にデビューしたヴェネト州トレヴィーゾ近郊出身・23歳の男性シンガーソングライター。オーディション番組Xファクター2020年に参加して、途中で落選したものの、発表した楽曲はプラティナ・ディスクに認定される大ヒット。
出場曲：Stupido
※自身も曲作りに参加。
オッリィ
Olly
ジェノヴァ出身・21歳の歌手。最初はラップスタイルに傾倒していたようですが、次第に“歌う”スタイルに転向し、SNSメディアでは頻繁に楽曲披露を行い、一定の認知度とフォロワーを得ています。さらにはサンレモ2022の優勝者Blanco（ブランコ）や同2014優勝者Arisa（アリーザ）のコンサートの前座を務めて、知名度と実力を高めました。
出場曲：Polvere
※自身も曲作りに参加。
(Photo credit: RAI)
