2022イタリア・ボローニャ国際絵本原画展

Buongiorno a tutti!

今日は板橋区立美術館で6月25日から開催する「2022イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」のお知らせです。


ノエミ・ヴォーラ(Noemi Vola イタリア)

「ボローニャ国際絵本原画展(通称:ボローニャ展)」は、イタリア・ボローニャで行われる児童書専門のブックフェア「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア(BCBF)」が主催する、児童書のイラストレーション・コンクールの入選作品を紹介するものです。国籍の異なる5人の審査員は毎年入れ替わり、多様性を重視して選考されます。出版・未出版を問わず応募できることから、新人作家の登竜門としても知られています。

2022年度は過去最多の92か国3873件のエントリーがあり、絵本作家の降矢奈々氏を含む5人の審査員による選考の結果、29か国78作家が入選しました。多彩な表現、テーマ、技法による絵本原画をお楽しみください。

特別展示では、過去に本展に入選した2人のイラストレーターによる新作絵本を紹介します。会期中には絵本に関する連続講座や講演会も多数予定しています。本展が、絵本を通して様々な出会いの生まれるきっかけとなりますように。

【会期中のイベント】

会期中には、絵本に関するイベントも多数開催します。

◎若月眞知子氏(ブロンズ新社代表)によるイラストレーター向けの連続講座

◎ボローニャ展の審査員を務めた降矢奈々氏(絵本作家)による講演会

◎イラストレーターのオオノマユミ氏、むらかみひとみ氏、岡村志満子氏による工作教室 など

【コロナ禍、そしてウクライナ危機下のBCBF】

世界中から関係者が集まることが国際的なブックフェアの醍醐味ですが、コロナ禍により2020年と2021年のBCBF(ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア)の現地開催は中止となりました。しかしその間インターネット上で様々な試みを展開し、ブックフェアの新たな可能性を切り開きました。ボローニャ展の応募もオンラインとなり、2022年には応募者数及び国数が過去最多を更新し、ますます国際性豊かな展覧会となっています。

2022年2月末、3年ぶりのブックフェア開催にむけて準備が佳境を迎える中、ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが入りました。地理的な近さに加えて、BCBFは両国とも様々な交流があったため、コロナ禍とは異なる新たな困難に直面することになりました。しかし、児童書を通して対話と架け橋の役割を果たすというBCBFの姿勢が表明され、会期中にはウクライナの児童書を紹介する展示や、イスラエルの作家エトガル・ケレット氏による戦時下における児童文学についての講演会などが開催されました。また、会場内の一角の壁面が、戦争に反対するイラストやメッセージで埋め尽くされるなど、イラストレーターたちの自発的な行動も見られました。

北村麻衣子(日本) 

<インフォメーション>

展覧会名:「2022イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」

主  催:板橋区立美術館、JBBY(一般社団法人日本国際児童図書評議会)

企画協力:Bologna Children’s Book Fair, Bologna Illustrators Exhibition, curated by Bologna Children’s Book Fair / BolognaFiere in partnership with JBBY

会  期:令和4(2022)年6月25日(土)~8月7日(日)

開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日:月曜日(ただし7月18日(月)は祝日のため開館し、7月19日(火)は休館)

観覧料:一般650円、高校・大学生450円、小・中学生200円

*土曜日は小中高校生は無料で観覧できます

*65歳以上・障がい者割引あり(要証明書)

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