Buonasera!
イタリア映画界の巨匠、フェデリコ・フェリーニ。「道」や「甘い生活」など、イタリア映画好きなら誰もが知っているフェリーニ作品へのオマージュと、イタリアへの情熱あふれる一本が、今回ご紹介する映画「フェリーニに恋して」です。
<あらすじ>
20歳を迎え、初めての面接を受けた主人公ルーシーだが、結果は最悪。落胆している彼女にそっと渡されたのは、「フェリーニ映画祭」と書かれたチラシ。示された場所へ向かうと、そこにきらびやかで怪しい劇場が現れる。
ルーシーは吸い込まれるように入ったその場所で、偉大なイタリアの映画監督フェデリコ・フェリーニの奇怪で素晴らしい映画作品の世界を目の当たりにする。ルーシーはフェリーニがオスカーを獲得した『道』(54)を観て、すぐに心を奪われた。今まで観てきた映画とは違い、ハッピーエンディングではなく、知的で謎めいた悲喜劇はルーシーに興味と謎を与えた。ルーシーはいてもたってもいられず、フェリーニに逢うためにイタリア各地を巡る旅へ出る。
そこでルーシーを待ち受けるのは、フェリーニ作品の世界に迷い込んだようなファンタジーや悪夢だった。フェリーニ作品の登場人物に出会ったり、恋をしたり、奇妙でロマンチックなルーシーの旅は、段々と死の足音が近づいている母クレアと対照を成す。離れていてもつながっている2人。真実と虚構が幻想的に絡み合いながら、ルーシーの「フェリーニを探す旅」は最終地点へと向かっていく…。
イタリア映画への敬意や、美しいシーンに彩られた本作は、2017年のフェラーラ映画祭で最優秀作品賞など三冠に輝いています。ローマやヴェネツィアなど、美しいイタリアの都市の風景と共に、ファンタジックな世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
ウェブサイト:cocomaru.net/fellini
2018年6月よりココマルシアターにて公開予定
www.cocomaru.net/