世界遺産 ポンペイの壁画展

Buongiorno a tutti!!

本日は、六本木ヒルズにて開催されている『世界遺産 ポンペイの壁画展』のご紹介です。


エルコラーノ遺跡の内部
©Fototeca ENIT photo: Gino Cianci 写真提供:イタリア政府観光局

紀元後79年、火山の噴火という悲劇的な終焉により、時代を瞬時に閉じ込めたポンペイの町。18世紀に再発見されたポンペイの遺跡は、古代ローマの人々の豊かな暮らしを今に伝え、世界中を魅了し続けています。1997年に「ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの遺跡地域」として世界遺産に登録され、年間200万人以上の観光客が訪れるポンペイの遺跡は、「秘儀荘(Villa dei Misteri)」を筆頭とする壁画の美しさで知られ、〈ポンペイの赤〉と呼ばれる特徴的な色彩は、一度目にすると忘れられない鮮やかさです。


赤い建築を描いた壁面装飾 前1世紀 ポンペイ監督局蔵
©ARCHIVIO DELL’ARTE – Luciano Pedicini / fotografo

本展は、壁画に焦点を絞り、壁画の役割と、その絵画的な価値を紹介するものとなります。壁画コレクションの双璧である、ナポリ国立考古学博物館、ポンペイ監督局の貴重な作品約80点を厳選し、「第1章 建築と風景」、「第2章 日常の生活」、「第3章 神話」、「第4章 神々と信仰」と、壁画をテーマごとに4章構成に分類し、古代ローマの人々が好んだモチーフや構図、制作技法に迫ります。


《赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス》後1世紀 ナポリ国立考古学博物館蔵
©ARCHIVIO DELL’ARTE – Luciano Pedicini / fotografo

中でも見どころのひとつは、ポンペイ近郊の町エルコラーノのアウグステウム(皇帝崇拝の場:通称バシリカ)から出土した壁画《赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス》。ギリシャ神話を題材にした美しい壁画で、日本初公開であると同時に、海を渡って初めて持ち出される大変重要な作品です。


《踊るマイナス》後1世紀 ナポリ国立考古学博物館蔵
©ARCHIVIO DELL’ARTE – Luciano Pedicini / fotografo


《ケイロンによるアキレウスの教育》後1世紀 ナポリ国立考古学博物館蔵
©ARCHIVIO DELL’ARTE – Luciano Pedicini / fotografo

また、もうひとつの見どころは、壁画を一連の空間装飾として再現した室内展示です。あらゆる建造物を壁画で飾った古代ローマ人の美意識を追体験できる、当展覧会ならではの企画です。


カルミアーノの農園別荘(壁画を一連の空間装飾として再現した展示イメージ)
写真提供:Altritaliani


《詩人のタブロー画がある壁画断片》(部分)後1世紀 ポンペイ監督局蔵
©ARCHIVIO DELL’ARTE – Luciano Pedicini / fotografo

日伊国交樹立150周年を記念して来日が実現した貴重な作品の数々、ポンペイ壁画の決定版ともいえる当展覧会にぜひ足をお運びください。

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日伊国交樹立150周年記念
世界遺産 ポンペイの壁画展

<会期>
2016年4月29日[金・祝]―7月3日[日]
※会期中無休
<会場>
森アーツセンターギャラリー
〒106-6150
東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ 森タワー52階
<開館時間>
午前10時―午後8時(5月3日をのぞく火曜日は午後5時まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
<観覧料金(税込)>
一般/高校・大学生/小・中学生
・当日
1,600円/1,300円/600円
・前売・団体
1,400円/1,100円/400円
<公式ホームページ>
http://www.tokyo-np.co.jp/pompei/

 

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