『メディチ家の至宝‐ルネサンスのジュエリーと名画』

Buongiorno a tutti!!

本日は、4/22より東京都庭園美術館で始まった『メディチ家の至宝―ルネサンスのジュエリーと名画』のご紹介です!


ジョヴァンニ・アントニオ・デ・ロッシ《コジモ1世・デ・メディチの胸像》1556-57年
メノウ 金 七宝 銅/フィレンツェ ウフィツィ美術館(銀器博物館)蔵
ⓒ Firenze, Gallerie degli Uffizi, Museo degli Argenti

ルネサンス文化発祥の地、フィレンツェ。そのフィレンツェに300年に渡って君臨したメディチ家。優れた芸術家たちの強力な擁護者となった一族の名は、ルネサンス芸術の代名詞といっても過言ではありません。《大公の宝物館》と呼ばれるフィレンツェウフィツィ美術館(銀器博物館)には、メディチ家に纏わる財宝が集められています。初代トスカーナ大公コジモ1世からメディチ家出身の教皇クレメンス7世らが制作依頼、収集した眩いまでの美術工芸品は、当時、富と権力の象徴でした。一方、衰えゆくメディチ家を誇り高く受け継いだアンナ・マリア・ルイーザが愛したジュエリーにも目を見張るものがあります。大公家に伝わる宝物を網羅する同博物館のコレクションは、まさにメディチ家の波乱に満ちた歴史を物語っています。本展では、ブロンズィーノをはじめとする宮廷画家たちの手による肖像画や、一族を華々しく彩ったルネサンス・ジュエリー等を一堂に展覧いたします。メディチ家に伝わる珠玉のコレクションを紹介する、日本国内初の展覧会です。


フランドルの金工家《セイレーンがついたペンダント》1570-1580年頃
金 多色七宝 26個のルビー 7個の真珠 5個のダイヤモンド
フィレンツェ ウフィツィ美術館(銀器博物館)蔵
ⓒFirenze, Gallerie degli Uffizi, Museo degli Argenti


ブロンズィーノの工房《イザベッラ・デ・メディチの肖像》1558年頃
油彩/板/フィレンツェ ウフィツィ美術館(パラティーナ美術館)蔵
ⓒ Firenze, Gallerie degli Uffizi, Galleria Palatina

本展では、歴代メディチ家当主や妃の肖像画約20点と彼らにまつわるジュエリー約60点が展示されます。フィレンツェの「黄金時代」を築いたロレンツォ・イル・マニフィコ、初代トスカーナ大公コジモ1世、フランス王アンリ2世の妻となったカテリーナ・デ・メディチ、フランス王アンリ4世の妻となったマリア・デ・メディチ、そして、メディチ家の財産を「フィレンツェから持ち出さない、一般に公開すること」を条件にトスカーナ大公国に全て遺贈したメディチ家最後の血族アンナ・マリア・ルイーザ。波乱万丈の人生を生きたメディチ家の人々の肖像画と彼らにまつわるジュエリーが、フィレンツェ公、そしてトスカーナ大公家となった一族の歴史を物語ります。


ヨナス・ファルク ミケーレ・カストルッチ グアルティエーリ・ディ・アンニバレ・チェッキ ジュリオ・パリージの下絵に基づく《コジモ2世・デ・メディチのエクス・ヴォート(奉納品)》1617-1624年
ピエトレ・ドゥーレ(貴石モザイク) 金 多色七宝 ダイヤモンド 鍍金ブロンズ/フィレンツェ ウフィツィ美術館(銀器博物館)蔵
ⓒFirenze, Gallerie degli Uffizi, Museo degli Argenti


ブロンズィーノ《マリア・ディ・コジモ1世・デ・メディチの肖像》1551年
油彩/板/フィレンツェ ウフィツィ美術館蔵
ⓒA. Quattrone

日本初公開となる《マリア・ディ・コジモ1世・デ・メディチの肖像》。ここに描かれている女性は、初代トスカーナ大公となったコジモ1世と妻でスペイン貴族のエレオノーラ・ディ・トレドの長女です。マリアの母親エレオノーラは美貌の持ち主で知られており、コジモ1世に大変愛されました。この肖像画をみると娘のマリアも母親譲りの美しい女性だったのでしょう。17歳という若さでこの世を去った時、コジモ1世はその死を大変悲しんだと言われています。肖像画はブロンズィーノ(1503-1572年)作で、作品特有の滑らかな肌の質感の美しさが光ります。


オランダ(アムステルダム)の金工家《赤ん坊を入れたゆりかご》1695年頃
金 七宝 2個のバロック真珠 28個のダイヤモンド 20の真珠 真珠を縫いとめた青い絹 銘(裏面、2つの脚の間に)「AVGROR EVENIET」
フィレンツェ ウフィツィ美術館(銀器博物館)蔵
ⓒ Firenze, Gallerie degli Uffizi, Museo degli Argenti


フランドルの金工家《鳥笛に乗った猿がついたペンダント》1580-90年頃
金 多色七宝 3個のダイヤモンド 24個のルビー 5個のエメラルド 4個の真珠/フィレンツェ ウフィツィ美術館(銀器博物館)蔵
ⓒFirenze, Gallerie degli Uffizi, Museo degli Argenti

会場となる庭園美術館は、1933年に朝香宮の邸宅として建設され、アール・デコの館として知られています。邸宅という親密な空間の中で展示しているため、作品をより身近に感じることができます。その空間の中で、メディチ家の人々の肖像画、そして彼らが身につけていたであろうジュエリーを鑑賞すると、ルネサンス時代の人々の息遣いを身近に感じることができるかもしれません。庭園美術館ならではの展示へぜひ足をお運びください。

※当展覧会に真珠(パール:人造物可)を身につけてご来館のお客様は、100円引きでご覧いただけるといううれしいドレスコード着きです!

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『メディチ家の至宝―ルネサンスのジュエリーと名画』

<会期>
2016年4月22日(金)–7月5日(火)

<開館時間>
10:00–18:00 (入館は閉館の30分前まで)

<会場>
東京都庭園美術館(本館・新館)

<休館日>
第2・第4水曜日(4/27、5/11、5/25、6/8、6/22)

<観覧料>
一般:1,400(1,120)円
大学生(専修・各種専門学校含む):1,120(890)円
中・高校生・65歳以上:700(560)円

※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。

※詳細は、東京都庭園美術館ホームページよりご確認ください。

 

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