Buongiorno a tutti!
今日は八月に日本で公開されるローマを舞台にした映画のうち三作品目、
『ローマの教室で ~我らの佳き日々~』
をご紹介します。
笑い、涙、ため息、そして微笑み―。
人生いろいろあるけれど、どれもが美しく、輝いている。
風爽やかな春から緑豊かな夏へ、ローマの公立高校を舞台に、教師と生徒の交流を描く本作は、人と人生へのあたたかい眼差しに満ちている。
女性校長、新米教師、ベテラン教師と、タイプも経験もまったく異なる3人が、2学期に関わることになる生徒は、母親が蒸発し身寄りがなくなった男子生徒、素行不良の女子生徒、押しかけ同然で現れる教え子だった女性と、手に余る子や人ばかり―。
教師もそれぞれに考えがあり、生徒もそれぞれに個性がある。教師として、人間として、どう向き合えばよいのか。
3人の教師は生徒たちとの交流をとおして、教え、教えられ、しだいに教育の奥深さや人生の真実に気づいてゆく。
晴れときどき曇り、思い通りにならないのが人生―しかし、そこには驚きや発見があり、光り輝く果実のような出会いがいくつもある。
劇中、教師たちが引用するレオパルディやエミリー・ディキンソン等の名詩に包まれて、本作は教育現場をとおして人生の豊かさを描いた、ちょっぴりほろ苦く甘美な味わいがいつまでも心に残るイタリア映画の傑作だ。
イタリア映画界を牽引するキャストとスタッフのアンサンブル。
監督は日本でもヒットを記録した『もうひとつの世界』など、人と人の出会いから生まれるドラマを撮り続けてきたジュゼッペ・ピッチョーニ。
ローマの高校で30年以上教鞭を執ってきた作家マルコ・ロドリのエッセイ「赤と青」に感銘を受け映画化。
イキイキとした教育現場のエピソードとピッチョーニ監督の確かな観察力と詩情あふれる演出がひとつになり、類まれなヒューマンドラマが誕生した。
女性校長ジュリアーナには、ピッチョーニ監督作品『もうひとつの世界』の他、『ローマ法王の休日』『はじまりは5つ星ホテルから』などの実力派女優マルゲリータ・ブイ。
国語補助教員ジョヴァンニには、『あしたのパスタはアルデンテ』『ローマでアモーレ』で人気の高い若手俳優リッカルド・スカマルチョ。
さらに、老教授フィオリートに『夜よ、こんにちは』『グレート・ビューティー/追憶のローマ』のベテラン俳優ロベルト・エルリツカなどイタリア映画界をリードする豪華キャストが集結。
瑞々しい演技をみせる生徒たちと最高のアンサンブルを奏でている。
監督:ジュゼッペ・ピッチョーニ
脚本:ジュゼッペ・ピッチョーニ、フランチェスカ・マニエーリ
原案:「赤と青」マルコ・ロドリ著(夏、晶文社刊行予定)
撮影:ロベルト・チマッティ
編集:エズメラルダ・カラブリア
出演:マルゲリータ・ブイ、リッカルド・スカマルチョ、ロベルト・エルリツカ
2012年/イタリア/イタリア語/101分/カラー/シネスコ/デジタル/ドルビーSRD/原題:Il rosso e il blu
日本語字幕:岡本太郎
提供:朝日新聞社、NHKエンタープライズ、クレストインターナショナル
配給:クレストインターナショナル 文部科学省選定(青年、成人、家庭向き)
8月23日(土)よりロードショー 10/10(金)まで
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公式ページ www.roma-kyoshitsu.com
岩波ホール http://www.iwanami-hall.com/